厚生労働大臣指定法人 社会福祉法人日本聴導犬協会。聴導犬・介助犬の訓練と認定ができる育成団体。国際アシスタンストドッグ協会正式会員&前理事

スタッフ猫・にゃん太日記
Nyanta
 2006年度 協会の近況報告
〜聴導犬の新しい役割 ”リスク・コミュニケーター”〜
 みなさま、お久しぶりだにゃん。ボクたちの協会から見える、中央アルプス駒ヶ岳は、毎日風景が変わり、今は、雪解けの季節。”島田娘”とか”種まきじいさん”といった、おもしろい残雪の形が浮かび上がるんだ。暖かい季節、ボクも外のパトロールが楽しくて、気持ちよくて、ゴロゴロしてると、ご近所さんが話しかけてくれるにゃん♪
さて、今日も代表犬タカ兄ちゃんからの報告です。

 代表犬のタカです。みなさま、お元気ですか?
昨年度は、独立行政法人福祉医療機構のご助成により、(福)日本聴導犬協会の仲間たちは、山形、岐阜、愛知、香川、三重、埼玉、東京、大阪、滋賀、千葉、沖縄の聴覚障がい者関連の団体で講演&デモンストレーションに行かせていただきました。

ボクについては、スタッフが体のことを気遣ってくれて、長野県内だけの活躍になってきています。まだ、まだ10歳とは言っても、気は若いので、本当は、あちこちに行きたいけど、スタッフが
「タカちゃん、クロちゃんには、元気で長生きしてもらわないと、”補助犬はストレスで早死にする”って、言われてしまうから、大事にしたいのよ」
って、言ってくれます。でも、なぜか、クロちゃんは、同じ年なのに、県外でも大活躍です。どうしてなんだ? この扱いの差は???? 人間もそうだけど、やっぱ、女性の方が同じ年でも、気も体も若いのかなぁ。しょぼーーん。。

 今回の助成金の目的は、
 聴導犬における「聴導犬のリスク・コミュニケーションの役割」。
 「リスク・コミュニケーション」って、アメリカで生まれた新しい単語で、災害時のよりよい対処のために、対策をねらなきゃならないけど、それ以前に、実は個々の人や家との意思伝達のために、話し合ったり、知り合ったりすることが必要なのではないかという、コミュニケーションの重要性を説くものなんだって。
 
 なんだか、難しそうだけど、ボクにもわかるのは、対策ばっかり練っていても、どこにどんな方が住んでいて、一人で逃げられえるのか、手助けの内容はどうなのかとか。人間だけではなく、住んでいる家屋の年数や間取りでも、災害時の手助けの内容を変えなくてはならないので、そういった、個々の状況や必要性に気づき、意思の疎通を図る必要性があるってことだと、思うんだ。
 特にね。聴導犬のユーザーさんは、外見に障害が現れないでしょ? なので、災害時に、警報音やアナウンスでは、避難とか手助けができにくい。そんなときに、ボクたち聴導犬がそばにいると、周囲の方が、聴覚障がいについて気づき、なんらかのその状況にあわせた対処をしてくれる「意思の伝達役」をボクたちがしているって、ことなんだ。
 
 どうして「リスク・コミュニケーション」ってことを、みなさんにお伝えするようになったかというと、以前、神戸に行ったときに、聴覚障がい者の方から、「自分たちは、震災時に、聴覚障がいを持っているということで、避難や救済などの点で、とても困った。聴導犬は、そんなときのコミュニケーションの手段にならない。手話の普及なら、コミュニケーションの普及につながるが、聴導犬はそうではない」
と、おしゃったからなんだよ。

 それから、3年。聴導犬がコミュニケーション手段のひとつであるってことを、たくさんのみなさまに理解していただき、聴導犬の必要性を実感していただくために、昨年度限定で、無料でのデモンストレーションをさせていただいてきました。

 興味深いのは、同じような助成金での出前デモンストレーションの公募を、3年前に行なったときには、ほとんど、応募がなくて、逆に、あちこちの聴覚障がい者団体にお願いして、デモンストレーションをさせていただいたくらい、聴導犬は知られてなかったんだよ。
 でも、昨年度は、インターネットで8月に公募を行なったら、わずか1ヶ月で、予定の14団体が決まってしまったんだ。すごいでしょ? うれしいなぁ。ボク。

 ボクがデモンストレーションを始めたのは、9年前。まだ練習中だった、1998年の1月、初デモンストレーションが辰野の小学校であったんだ。協会内での訓練では、同期のクロちゃんより、ボクの方が上手だったのに、小学校での子どもたちのキャーキャーっていう熱狂で、ボク怖くなって、隅っこで震えた。

 クロちゃんは、根性が座ってて、きちんとデモンストレーションができたんだ。だけど、学校に入ったら、ものすごくフケが出て、後で分かったけど、ストレスでのフケだったんだよね。それから、ボクとクロちゃんはプロのデモンストレーション犬として、活躍してきたわけだけど、聴導犬が理解されて、もっともっと増えるように、願っていたことがだんだんに実現していくのがとってもうれしいんだよ。
 ボクたちや(福)日本聴導犬協会のできることは限られるけど、これからも、ご支援をいただけますように、よろしくお願い申し上げます。 
代表犬タカ

▲ ほのぼの のんびり
タカ兄ちゃんちゃんとボクです

▲クロ姉ちゃんとボク。日向ぼっこ大好きニャン

▲▼各地で、講演&デモをさせていただきました



▲聴導犬ユーザーさんも講演会に同行していただき
体験談をお話してくださいました。