厚生労働大臣指定法人 社会福祉法人日本聴導犬協会。聴導犬・介助犬の訓練と認定ができる育成団体。国際アシスタンストドッグ協会正式会員&前理事


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ケンタ君の聴導犬Q&A

ケンタ  日本聴導犬協会には常勤スタッフが4名しかおりません。電話等でのお問合せはご遠慮いただき、できるだけ資料リストから選んで、ご自分で調べていただけますか。
聴導犬育成のために、ご協力をお願いいたします。

Q1.聴導犬の歴史は?
Q2.聴導犬は日本で何頭くらい働いていますか?
Q3.海外では聴導犬は何頭くらい働いていますか?
Q4.どんな犬種や性格の犬が聴導犬に向いていますか?また、聴導犬はどこからつれてこられるんですか?
Q5.どのような訓練をしているのですか?
Q6.何年くらいで立派な聴導犬になりますか?
Q7.聴導犬育成の費用はどれくらい?また、運営や育成資金はどのようにしているのですか?
Q8.聴導犬の仕事ができなくなった犬や、
聴導犬にならなかった犬は、どうなるのですか?

Q9.「聴力お手伝いペット犬」って、何ですか?
Q10.聴導犬を必要としている人は、どのくらいいるのですか?
Q11.聴導犬普及のためにお手伝いできることはありますか?

Q12.自分の飼っている犬を、訓練してもらえますか?
Q13.聴導犬の訓練士になりたいのですが、資格等はありますか?
Q14.もしも、耳が不自由で体も不自由な方からの、聴導犬の依頼があったらどうするんですか?「多目的補助犬」って何?
Q15.盲導犬や介助犬と聴導犬は違うんですか?
Q16.猫を飼っている人は、聴導犬のユーザーになれないんですか?
Q17.聴導犬の訓練で一番大切なことって、なんですか?
Q18.聴導犬は番犬になりますか?



Q1.聴導犬の歴史は?
 聴導犬の起源は、1966年のアメリカにさかのぼるんだよ。当時16歳だったLinda Prichard(リンダ・プリチャード)が購入したジャーマン・シェパード Skippy(スキッピィ)は、何の訓練も受けていない生後4ヶ月くらいから、ドアベルや電話、嵐の最中に開けっ放しになっていた窓や扉のバウンドする音などを、Lindaに前足でタッチすることで教えたんだ。かしこいでしょ?このことから、Lindaの両親が訓練士に委託し、さらなる訓練をほどこした。1968年には、Skippyは、”Hearing-Ear Dog”として世界で初めて行政の認知を受け、盲導犬同様に公的補助(両親の税からの控除)を受けられるようになったんだ。この成功を知って、アメリカの福祉団体が「聴導犬」の試験的訓練を1975年から始めました。  

Q2.聴導犬は日本で何頭くらい働いていますか?
 日本では、1981年(国際障害者年)から聴導犬の訓練が始ったんだ。この20年間に、25頭〜26頭が訓練されたといわれています。でも、ボクたちの寿命は10年〜15年だから、今(2004年11月現在)日本で働いているのは10頭くらいなんだよ。少ないでしょ。
Q3.海外では聴導犬は何頭くらい働いていますか? アメリカの福祉団体が「聴導犬」の試験的訓練を1975年から始め、これまでに、アメリカで約5000頭、英国では850頭が育成されています。
日本では1981年から聴導犬の育成が始められました。

Q4.どんな犬種や性格の犬が聴導犬に向いていますか?
聴導犬はどこからつれてこられるんですか?
 ボクたちの協会では、捨て犬や飼主のいない犬から適性を見て選ぶので、種類は問いません。それよりも、性格が大切なんだ。健康で、攻撃性がなく、人が大好きで、どんな場所でもリラックスできるような自信のある子が向いてます。ちなみにボクは、北海道犬の雑種。すごく訓練能力は高いよ。エッヘン。

Q5.どのような訓練をしているのですか?
 ソーシャライザー(ボランティアで子犬を育ててくれる家庭)のお宅では愛情いっぱいで育ててもらい、人間社会になれるための「マナー(社会化)」をお勉強をしました。生まれてから1年たって、訓練に向いているかどうかテストをして、初めて音の訓練に入れるんだ。でも、訓練時間は、1日長くて15分くらい。とっても短いでしょ? 犬の集中時間って短いんだ。犬を喜ばせる「ファン・トレーニング」なので、ゲーム感覚で楽しんでやります。そのほかに、歩行訓練やバスの乗車、レストラン等の練習もします。
→図解:聴導犬育成プロセス


Q6.何年くらいで立派な聴導犬になりますか?
 ソーシャライザーのお宅で「社会化」のお勉強をするのが生後1年くらいまでで、その後、訓練(4ヶ月〜6ヶ月)にはいり、音の訓練(1日15分くらい)のほかにバスの乗車、お店に入る練習もします。ユーザーのお宅に行っても3ヶ月間は訓練期間になるので最低1年と8ヶ月間は訓練期間ってこと。
→図解:聴導犬育成プロセス


Q7.聴導犬育成の費用はどれくらい?また、運営や育成資金はどのようにしているのですか?
 ユーザーに貸与するまでに必要な訓練費用は、80万円くらい。ユーザー宅に聴導犬を貸与した後のアフターケア、これは聴導犬の活動である10数年間は続けられるので、長野県内で80万円くらいかかるんだ。全部で160万円かかるけど、寄付や補助金でまかなわれてるんだ。スタッフは給料はひどい金額だけど、ユーザーには無料でお貸しし、無料でアフターケアを実施します。協会から距離が遠いと、アフターケア代はもっともっとかかることになりますが、ユーザーのための福祉として、毎年1〜2回は訪問して相談にのります。

Q8.聴導犬の仕事ができなくなった犬は、どうなるのですか?
 年をとって働けなくなった仲間だけでなく、突然の事故や大病などの場合も協会でひきとって、一生面倒をみます。だから、ボクたちは安心できるんだ。でも、ユーザーがどうしても「この子を手放したくない」と、希望した場合は、ユーザーの幸福を願う「福祉のひとつの形」としてそのお宅に譲渡することもあります。
また、育成の途中で聴導犬よりも「家庭犬向き」と判断された子たちは、『新・家族』ボランティアさんのおうちで、家族の一員として暮らします。


Q9.「聴力お手伝いペット犬」って、何ですか?
 「聴導犬」は、ユーザーが出かけるどんな場所(仕事場やホテル、バスやデパートなど)にも一緒に行き、家以外の所でも警報機の音や、ドアのノックなども教えるのに対し、「聴力お手伝いペット犬」は、自分の家の中だけで音をしらせるペット犬です。犬とあちこち一緒に行動することが負担になる方もいるので、聴力お手伝いペット犬として訓練することになりました。法律で定められた聴導犬とちがって、バスや公共施設などには一緒に入れませんが、「人に危害を与えるような犬」や、外で人に吠えかかるような犬は、認められません。ご自身のペット犬でも訓練を受けられます(有料)。

Q10.聴導犬を必要としている人は、どのくらいいるのですか?
 日本では、目の不自由な方は約30万人、耳の不自由な方は約35万人です。でも、聴導犬のユーザーになられるのはやっぱり「犬好き人」なんだよね。その数は限られてはいますが、聴導犬の仕事がみなさんに伝わるにしたがって、徐々にユーザー希望者は増えてきてます。うれしい。

Q11.聴導犬普及のために
お手伝いできることは
ありますか?
 ボランティアは、いろいろあります。
@子犬の育て親(ソーシャライザー)   
A講演会のお手伝い
B募金活動や募金箱を設置してくださるお店の紹介
C子供ボランティアや、「誰でもできる聴導犬のおうえん活動」などもあります。 


Q12.自分の飼っている犬を、訓練してもらえますか?
 協会では、候補となる子犬の社会化に、協会では1年以上かけてます。その方法はとても独特で、一般のご家庭で行っているしつけでは足りないんです。だから、ご自身の犬を訓練することはほとんどないんだよ。すみません。でも、Q8の「聴力お手伝いペット犬」の訓練なら、ペットの訓練として有料で受けられます。


Q13.聴導犬の訓練士になりたいのですが、資格等はありますか?
 社会福祉法人日本聴導犬協会は、英国聴導犬協会の指導を受けています。訓練士3人とも、英国で研修し、英国の協会から認定をもらっています。特に、代表の有馬さんは英国聴導犬協会から訓練士(インストラクター)の最高レベルをいただきました。ただ、今のところ、協会では、訓練士は募集してません。

Q14.もしも、耳が不自由で体も不自由な方からの、聴導犬の依頼があったらどうするんですか?
「多目的補助犬」って何?
 米国や英国には、2つ以上の障害をもたれる方のために「マルチプル・パーパス・アシスタンス・ドッグ(多目的補助犬)」が活躍しています。たとえば、盲導犬と介助犬の働きをする補助犬や、聴導犬と介助犬の働きをする犬もいるんです。(福)日本聴導犬協会では、長野県の飯田市にお住まいの聴覚と肢体に障害をもたれる女性のために、しろ(城)君を「多目的補助犬」として訓練しました。
しろ君は生活で必要な音もしっかりと教えますが、それと同時に、落とした物を拾ったりします。たとえば、速達が来たら、郵便屋さんの押したドアベルを教え、ユーザーをドアまで導き、郵便屋さんが差し出した速達を受け取ってユーザーに渡すといったこともします。ただ、日本聴導犬協会の訓練犬は、聴導犬向きのワンちゃんなので、10kg台の犬がほとんどです。小さい体で車いすをひっぱるのは負担が大きすぎるので、電動の車いすを使っていたり、車いすを犬にひかせる必要のないとおっしゃるユーザーさんに限って、貸与されます。

Q15.盲導犬や介助犬と聴導犬は違うんですか?
 盲導犬や介助犬は「ユーザーの命令に従って働く犬」といわれています。しかし、聴導犬のユーザーとなる方は耳が不自由なので、「今、音が鳴っているから私に教えなさい」とは命令できません。聴導犬は、犬自体が自分で音を聞き分け、ユーザーに必要な音と判断したときに、教えるように訓練されています。訓練犬たちが「自分で考える」能力を生かすように訓練されています。

表:盲導犬・聴導犬・介助犬の違い(『有馬もとの補助犬講座』)

Q16.猫を飼っている人は、聴導犬のユーザーになれないんですか?
 協会には「にゃん太君」というスタッフ猫がいて、いつも犬たちと仲良くしています。ボクもにゃん太君が大好きです。なので、協会の訓練犬たちで猫をいじめたり、かみついたりする犬はいません。ユーザーのお宅で、初めのうちは猫ちゃんのほうが犬を受け入れなくて「フーフー」って怒ったりするでしょうが、そのうちに仲良くなれるので、猫を飼っているユーザーさんも聴導犬と一緒に生活できます。

Q17.聴導犬の訓練で一番大切なことって、なんですか?
 音をきちんと教えることも大事ですが、それと同じくらい、いろいろな場所で自信を持っていられることが必要です。デパートとかで万が一火事になったとしても、落ち着いてユーザーに警報機の音を危険と教え、一緒に非難するためには、どんな状況でもボクたちは平常心でいられなくてはならないのです。なので、訓練士と一緒にあちこちに行ったり、電車に乗ったり、いろんな場所に行くのに慣れる訓練も大事なんだよ。それとね、訓練士やユーザーからほめてもらえる訓練で「ボクはやればできる」って犬自体に自信をつけてもらうことも大切なんだ。

Q18.聴導犬は番犬に
なりますか?
 耳の不自由な方のおうちで聴導犬は暮らすことになるので、吠えても飼主さんが注意することはできません。なので、むやみにやかましく吠えるような犬は、聴導犬にはなれません。不審な人が家の敷地内に入ってきたら、ユーザーさんにタッチしてしらせますが、番犬のように吠えて追い返すといったことはしません。